音楽が箱の中で次第に遅くなるのは、欠点と捉えるのが音楽の中では常識です。それをオルゴールの魅力としたのには、理由があるのです。
少し音楽を学んだ私は、音楽が次第に遅くなって、やがて止まるのは、私には欠点のなにものでもないと思い、スイスのオルゴール職人に「もう少しオルゴールの歯車を増やせば、同じテンポで鳴るのでは?」に、その高齢の職人さんは、「オルゴールは次第に遅くなって止まるのが良い。おやすみの為に良い」と云ったのです。私の音楽の知識がもろくも崩れた瞬間でした。
そういえば、お母さんが赤ちゃんを寝かしつける時は、からだを軽く叩き次第にゆっくり、軽くなるをみました。又、生体は、昼間の活動しているときの蔵器、器官の百%の活動は、朝方迄におよそ50%になると聴きました。 日本オルゴール療法研究所 所長 佐伯吉捷