特製のオルゴール72弁“ローズ”
スイス、ジュネーブ近郊のサンクロワ村で200年の伝統を誇るスイスオルゴール、そのサンクロワで今もオルゴールを作り続けているのが、リュージュ社です。
そのリュージュ社に特別注文で、オルゴールル療法用として、オルゴール療法研究所のために作られている機種のひとつが“ローズ”です。
弁の数は72本、5オクターブ半以上といわれる豊かな音域を3段階のスライド機構で演奏します。箱には美しい象眼細工が施され、その名の由来であるバラが見事に咲き誇っています。
しかし、“ローズ”の最大の特徴は、象嵌細工の美しさもですが、木の箱の材質にあります。厳選されたクルミの根材を使用することで、他にはない重厚な低音が奏でられます。この低音が音楽全体を支え、オルゴールとは思えないほどの豊かな演奏をしてくれるのです。この“ローズ”から生じるひびきの美しさと強さが、オルゴール療法にとっても、ひじょうに重要な要素なのです。
曲はバロック時代の名曲パッヘルベルの『カノン』を推奨しています。
繰り返しの特性を持つ「メロディ」落ち着きの「下降旋律」、また中庸の曲として私たちの気持ちをどんな時でも受け止めてくれる『カノン』は、オルゴール療法にこれ以上ないほどマッチした曲であると確信しています。日本オルゴール療法研究所 所長 佐伯吉捷